○いの町荒廃農地等利活用促進交付金交付要綱

平成30年7月9日

告示第90号

(趣旨)

第1条 この告示は、荒廃農地等利活用促進交付金交付要綱(平成29年3月31日付け28農振第2212号農林水産事務次官依命通知)及びいの町補助金等交付規則(平成16年いの町規則第45号以下「規則」という。)第20条の規定に基づき、いの町荒廃農地等利活用促進交付金(以下「交付金」という。)の交付に関し、必要な事項を定めるものとする。

(交付目的)

第2条 交付金は、農業者や農業者組織等が荒廃農地等を引き受けて作物生産を再開するために行う発生防止や再生作業、土壌改良、営農定着、加工・販売の試行、施設等の整備の取組を総合的に支援し、荒廃農地の発生防止・解消を推進することを目的とする。

(交付対象及び交付率)

第3条 いの町長(以下「町長」という。)は、荒廃農地等利活用促進交付金実施要領(平成29年3月31日付け28農振第2203号農林水産省農村振興局長通知。以下「実施要領」という。)第2に定める次の各号に掲げる事業(以下「交付事業」という。)を実施するために必要な経費のうち、交付金の交付の対象として町長が認める経費(以下「交付対象経費」という。)について、予算の範囲内で交付金を交付する。

(1) 発生防止

(2) 再生利用

(3) 附帯事業

2 交付事業の実施主体(以下「事業実施主体」という。)、交付対象経費の区分及びこれに対する交付率は、別表第1に定めるところによる。

(交付申請手続)

第4条 交付金の交付を受けようとするときは、様式第1号による交付金交付申請書を町長に提出しなければならない。

2 前項の申請書を提出するに当たって、当該交付金に係る交付対象経費に含まれる消費税及び地方消費税に相当する額のうち、消費税法(昭和63年法律第108号)に規定する仕入れに係る消費税額として控除できる部分の金額と当該金額に地方税法(昭和25年法律第226号)に規定する地方消費税率を乗じて得た金額が明らかな場合は、これを減額して申請しなければならない。ただし、申請時において当該交付金に関する消費税仕入れ控除額が明らかでない場合は、この限りでない。

(交付の条件)

第5条 交付金の交付の目的を達成するため、事業実施主体は、次に掲げる事項を厳守しなければならない。

(1) 交付金に係る法令、規則、要綱、要領等の規定に従わなければならないこと。

(2) 交付事業の実施に当たっては、町が行う契約手続に準じて行わなければならないこと。

(3) 当該交付事業により取得し、又は効用の増加した財産については、当該交付事業の完了後においても善良な管理者の注意をもって管理するとともに、交付金の交付の目的に沿って、効率的な運用を図らなければならないこと。

(4) 交付事業によって取得し、又は効用の増加した財産(施設、機械及び器具。以下「取得財産等」という。)について、減価償却資産の耐用年数等に関する省令(昭和40年大蔵省令第15号)に規定する財産については、同省令に規定する耐用年数に相当する期間内において、町長の承認を受けずに交付金の交付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、廃止し、貸し付け、又は担保に供してはならないこと。

(5) 前号の規定により町長の承認を得て取得財産等の処分をしたことにより収入のあったときは、当該収入の全部又は一部を町に納付させることがあること。

(6) 交付事業の実施に当たっては、別表第2に掲げるいずれかに該当すると認められるものを交付対象者及び契約の相手方としないこと等の暴力団等の排除に係る町の取扱いに準じて行わなければならないこと。

(7) 交付事業の実施に当たっては、事業実施主体が県税及び町税の納税義務者である場合は、県税及び町税の滞納がないこと。

2 町長は、事業実施主体が規則若しくは交付事業に関して交付金の交付の決定の内容若しくはこれに付した条件、この要綱、実施要領等の規定若しくはこれらに基づく町の処分に違反したとき又は交付金を他の用途に使用したときは、当該交付金の交付の決定を変更し、取り消し、又は既に交付した交付金の全部若しくは一部の返還を命ずることができる。

(交付申請書の提出期限)

第6条 交付申請書の提出期限は、町長が別に通知する日までとする。

(交付事業の着工)

第7条 交付事業の着工は、原則として、交付金交付決定に基づき行うものとする。

ただし、地域の実状に応じて本事業の効果的な実施を図る上で、緊急かつやむを得ない事業により交付金の交付の決定前に着工する必要がある場合、事業実施主体は事業の内容に応じて様式第2号による交付決定前着工届を町長に提出しなければならない。

(交付決定の通知)

第8条 町長は、第4条第1項の規程による交付申請書の提出があったときは、審査のうえ、交付金を交付すべき者と認めたときは速やかに交付決定を行い、事業実施主体に対してその旨を通知するものとする。

(申請の取下げ)

第9条 事業実施主体は、交付申請を取り下げようとするときは、交付決定の通知を受けた日から起算して15日以内にその旨を記載した書面を町長に提出しなければならない。

(計画変更、中止又は廃止の承認)

第10条 事業実施主体は、次の各号のいずれかに該当するときは、あらかじめ様式第3号による変更等承認申請書を町長に提出し、その承認を受けなければならない。

(1) 交付対象経費の区分毎の配分された額を変更しようとするとき。ただし、別表第1の軽微な変更の欄に掲げるものを除く。

(2) 交付事業の内容を変更しようとするとき。ただし、別表第1の軽微な変更の欄に掲げるものを除く。

(3) 交付事業を中止し、又は廃止しようとするとき。

(事業遅延の届出)

第11条 事業実施主体は、交付事業が予定の期間内に完了することができないと見込まれる場合、又は交付事業の遂行が困難となった場合においては、速やかに交付事業が予定の期間内に完了しない理由又は交付事業の遂行が困難となった理由及び交付事業の遂行状況を記載した書類を町長に提出し、その指示を受けなければならない。

(概算払)

第12条 事業実施主体は、交付金の全部又は一部について概算払を受けようとする場合は、様式第4号の概算払請求書を町長に提出しなければならない。

(状況報告)

第13条 事業実施主体は、交付事業に係る年度の各四半期(交付決定のあった日の属する四半期及び第4四半期を除く。)の末日現在において、様式第5号により事業遂行状況報告書を作成し、当該四半期の最終月の翌月15日までに町長に提出しなければならない。

(実績報告)

第14条 事業実施主体は、交付事業を完了したときは、その日から20日を経過した日又は交付事業実施年度の3月31日のいずれか早い日までに、様式第6号による実績報告書を町長に提出しなければならない。

2 第4条第2項ただし書きの規定により交付の申請をした事業実施主体は、前項の実績報告書を提出するに当たって、当該交付金に係る消費税仕入控除税額が明らかである場合は、これを交付金額から減額して報告しなければならない。

3 第4条第2項ただし書きの規定により交付の申請をした事業実施主体は、第1項の実績報告書を提出した後において、消費税及び地方消費税の申告により当該交付金に係る消費税仕入控除税額が確定した場合には、その金額(前項の規定により減額した場合にあっては、その金額が減じた額を上回る部分の金額)様式第7号により速やかに町長に報告するとともに、町長による返還命令を受けてこれを返還しなければならない。

(交付金の額の確定等)

第15条 町長は、第14条第1項の報告を受けた場合には、実績報告書の書類の審査及び必要に応じて現地調査等を行い、その報告に係る交付事業の実施結果が交付決定の内容及びこれに付した条件に適合すると認めたときは、交付すべき交付金の額を確定し、確定額と交付決定額が異なる場合に事業実施主体に通知するものとする。

2 町長は、事業実施主体に交付すべき交付金の額を確定した場合において、既にその額を超える交付金が交付されているときは、その超える部分の交付金の返還を命ずるものとする。

3 前項の交付金の返還期限は、当該命令がなされた日から20日(当該交付金の返還のための予算措置について議会の承認が必要とされる場合で、かつ、この期限により難い場合は90日)以内とし、期限内に納付がない場合は、未納に係る金額に対して、その未納に係る期間に応じて年利10.95パーセントの割合で計算した延滞金を徴するものとする。

(交付決定の取消等)

第16条 町長は、第10条第1項第3号の規定による交付事業の中止又は廃止の申請があった場合及び次に掲げる場合は、第8条の規定による交付決定の全部若しくは一部を取り消し又は変更することができる。

(1) 事業実施主体が法令、本要綱又は法令若しくは本要綱に基づく町長の処分若しくは指示に違反した場合

(2) 事業実施主体が交付金を本事業以外の用途に使用した場合

(3) 事業実施主体が交付事業に関して、不正、事務手続の遅延、その他不適当な行為をした場合

(4) 交付の決定後生じた事情の変更等により、交付事業の全部又は一部を継続する必要がなくなった場合

2 町長は、前項の規定による取消しをした場合において、既に当該取消しに係る部分に対する交付金が交付されているときは、期限を付して当該交付金の全部又は一部の返還を命ずるものとする。

3 町長は、第1項第1号から第3号までの規定による取消しをした場合において、前項の返還を命ずるときは、その命令に係る交付金の受領の日から納付の日までの期間に応じて、年利10.95パーセントの割合で計算した加算金の納付を併せて命ずるものとする。

4 第2項の規程による交付金の返還及び前項の加算金の納付については、第14条第3項の規定を準用する。

(財産の処分の制限)

第17条 取得財産等のうち財産の処分を制限する機械及び重要な器具は、1件当たりの取得価格又は効用の増加価格が50万円以上の機械及び器具とする。

2 財産の処分を制限する期間は、農林畜水産業関係補助金等交付規則第5条に規定する処分制限期間(以下「処分制限期間」という。)とする。

3 事業実施主体は、処分制限期間中において、事業実施主体が処分を制限された取得財産等を処分しようとするときは、あらかじめ町長の承認を受けなければならない。

(グリーン購入)

第18条 事業実施主体は、補助事業の実施において物品等を調達する場合は、高知県が定める「高知県グリーン購入基本方針」に基づき環境物品等の調達に努めるものとする。

(情報公開)

第19条 交付事業に関して、いの町情報公開条例(平成16年10月1日条例第16号)に基づく開示請求があった場合は、同条例第6条第1項の規定による非開示項目以外の項目は、原則として開示を行うものとする。

(委任)

第20条 この要綱に定めるもののほか、交付金の交付に関し必要な事項は、町長が別に定めるところによるものとする。

この告示は、平成30年7月9日から施行し、平成30年度事業から適用する。

別表第1(第3条及び第10条関係)

事業区分

事業メニュー

事業実施主体

交付要件

交付率

軽微な変更

発生防止

1 発生防止活動

以下の事業が実施できるものとする。

(1) 発生防止

農地の障害物除去整地等

(2) 土壌改良

障害物除去等がなされた農地における土壌改良

(3) 営農定着

営農資機材等の調達、導入作物の絞り込み、適正確認等

(4) 経営展開

経営相談・指導、マーケットリサーチ、加工品試作、試験販売等の実践

2 施設等補完整備

以下の事業が実施できるものとする。

(1) 基盤整備

ア 農業用用排水施設

農業用用排水施設の新設、廃止又は変更

イ 農道

農道、農道橋、索道又は軌道等運搬施設の新設、廃止又は変更

ウ 暗きょ排水

暗きょの新設又は変更

エ 客土

農用地につき行う客土

オ 区画整理

農用地の区画形質の変更

カ 農用地保全

農用地の保全又は利用上必要な施設の新設、廃止又は変更

(2) 農業体験施設

市民農園に活用する場合に必要な区画及び園路の整備のほか、利用上必要となる農機具収納施設、休憩施設(滞在施設を除く)等の整備

(3) 農業用機械・施設

リース方式による農業用機械・施設の導入

事業実施主体は、次に掲げる者とする。

(1) 農業者(実施要領で別に定めるものに限る。)

(2) 農業者等の組織する団体(実施要領で別に定めるものに限る。)

(3) 民間事業者(実施要領で別に定める者に限る。)

(4) 農地中間管理機構

(5) 農業協同組合

(6) 公社(地方公共団体が出資している法人)

(7) 土地改良区

(8) 町長が知事等と協議して認めるもの

交付要件は、次に掲げるすべての要件を満たすこと。

(1) 賃借権・使用貸借権の設定・移転、所有権の移転によって、荒廃農地の再生作業又は発生防止作業後、当該農地において5年間以上耕作する者であること。(ただし、実施要領で別に定める場合には、この限りでない。)

(2) 総事業費が2百万円未満のものに限る。

交付金の交付率は定額(事業費の1/2以内とする。ただし、実施要領で別に定める場合にあっては、実施要領で別に定める率)とする。

事業実施主体の変更(名称の変更を含む。)以外の変更

再生利用

3 再生利用活動

以下の事業が実施できるものとする。

(1) 再生作業

農地の障害物除去、深耕、整地、これらの作業に併せて行う土壌改良(肥料、有機質資材の投入、緑肥作物の栽培等)

(2) 土壌改良

1の(2)に同じ。

(3) 営農定着

1の(3)に同じ。

(4) 経営展開

1の(4)に同じ。

4 施設等補完整備

上記2に同じ。

別表第2(第5条関係)

1 暴力団(いの町暴力団排除条例(平成23年条例第2号。以下この表において「暴排条例」という。)第2条第1号に規定する暴力団をいう。以下同じ。)又は暴力団員等(暴排条例第2条第3号に規定する暴力団員等をいう。以下同じ。)であるとき。

2 暴排条例第18条又は第19条の規定に違反した事実があるとき。

3 その役員(業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者をいい、相談役、顧問その他いかなる名称を有する者であるかを問わず、法人に対し業務を執行する社員、取締役、執行役又はこれらに準ずる者と同等以上の支配力を有するものと認められる者を含み、法人以外の団体にあっては、代表者、理事その他これらと同等の責任を有する者をいう。以下同じ。)が暴力団員等であるとき。

4 暴力団員等がその事業活動を支配しているとき。

5 暴力団員等をその業務に従事させ、又はその業務の補助者として使用しているとき。

6 暴力団又は暴力団員等がその経営又は運営に実質的に関与しているとき。

7 いかなる名義をもってするかを問わず、暴力団又は暴力団員等に対して、金銭、物品その他財産上の利益を与え、又は便宜を供与する等直接的又は積極的に暴力団の維持又は運営に協力し、又は関与したとき。

8 業務に関し、暴力団又は暴力団員等が経営又は運営に実質的に関与していると認められる者であることを知りながら、これを利用したとき。

9 その役員が、自己、その属する法人その他の団体若しくは第三者の利益を図り、又は第三者に損害を加えることを目的として、暴力団又は暴力団員等を利用したとき。

10 その役員が暴力団又は暴力団員等と社会的に非難されるべき関係を有しているとき。

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いの町荒廃農地等利活用促進交付金交付要綱

平成30年7月9日 告示第90号

(平成30年7月9日施行)