○いの町特別養護老人ホーム運営規程

平成16年10月1日

訓令第37号

(趣旨)

第1条 この訓令は、指定介護老人福祉施設の人員、設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第39号)第23条及び特別養護老人ホームの設備及び運営に関する基準(平成11年厚生省令第46号)第7条並びにいの町特別養護老人ホームの設置及び管理に関する条例施行規則(平成16年いの町規則第82号)第4条の規定に基づき、いの町立特別養護老人ホーム偕楽荘(以下「偕楽荘」という。)の運営及び管理に関し必要な事項を定めるものとする。

(運営方針)

第2条 偕楽荘は、入所者の処遇に関する計画に基づき、要介護者が可能な限り居宅における生活への復帰ができることを念頭に、その有する能力に応じ自立した日常生活を営むことができるよう、入浴、排せつ、食事等の介護、相談及び援助、社会生活上の便宜の供与その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行う。

2 偕楽荘は、入所者の意思及び人格を尊重し、常に入所者の立場に立った施設サービスの提供に努める。

3 偕楽荘は、明るく家庭的な雰囲気を有し、地域や家庭との結び付きを重視した運営を行い、市町村及びその他の保健医療サービス又は福祉サービスを提供する者との密接な連携に努める。

(職員の職種等)

第3条 偕楽荘に勤務する職員の職種、員数及び職務の内容は、次のとおりとする。

(1) 施設長 常勤1人

施設長(以下「所長」という。)は、職員の管理及び業務の実施状況の把握その他の管理を一元的に行う。

(2) 事務員 常勤2人

事務員は、入所者及び施設運営に関する経理事務等を行う。

(3) 医師 2人(嘱託を含む)

医師は、入所者の健康管理のために必要な治療と療養指導を行う。

(4) 生活相談員 常勤1人

生活相談員は、入所者やその家族に対して個別的なっ生活の相談、援助等を行うとともに施設における入所者の生活介護等の総合的な調整を行う。

(5) 看護職員 常勤4人以上

看護職員は、入所者の病状及び心身の状況に応じた看護及び療養指導及び日常生活上の世話を行う。

(6) 介護職員 常勤30人以上

介護職員は、入所者の日常生活上の介護並びに健康保持のための相談及び助言等を行う。

(7) 介護支援専門員 常勤1人

介護支援専門員は、入所者の自立と生活の質の向上を図るため、入所者の個々の課題分析に基づく必要な事柄を特定した処遇に関する計画の作成を行いサービスの継続的な管理と評価を主体的に行う。

(8) 機能訓練指導員 常勤1人

機能訓練指導員は、入所者の心身の状況等を踏まえ、日常生活を送るうえで必要な生活機能の改善又は維持のための機能訓練を行う。

(9) 管理栄養士 常勤1人

管理栄養士は、入所者の栄養、身体的状況及び嗜好を考慮し、入所者の栄養管理を行う。

(10) 調理員 常勤換算6人以上

調理員は、入所者の食事提供のための調理業務を行う。

2 所長は前項各号に定める職員について、入所者の処遇に支障をきたさない範囲において相互に兼務させることができる。

(入所定員)

第4条 偕楽荘の入所定員は、いの町特別養護老人ホームの設置及び管理に関する条例(平成16年いの町条例第129号)第2条に定めるとおりとする。

(専決)

第5条 所長は、いの町専決規程(平成16年いの町訓令第2号)第4条に規定するほか、次に掲げる事項について専決することができる。

(1) 職員の勤務表に関すること。

(2) 採用期間15日以下の臨時的任用職員の採用に関すること。

(3) 偕楽荘の取締り及び管理に関すること。

(4) 入所者の治療、機能回復訓練、生活指導等に関すること。

(5) 入所契約に関すること。

(6) 介護サービス費に関すること。

(7) 利用料の納入通知書の発行及び督促状発布に関すること。

(8) 介護サービス費及び調定額の報告に関すること。

(入所)

第6条 所長は、入所予定者が入院治療を必要とする場合その他入所予定者に対し自ら適切な便宜を供与することが困難である場合は、適切な病院若しくは診療所又は介護老人保健施設を紹介する等適切な措置を速やかに講じなければならない。

2 所長は、入所予定者の入所に際して、その者の心身の状況、病歴等の把握に努めなければならない。

(入所者の居室の決定)

第7条 所長は、入所予定者の居室を決定することができる。

2 所長は、必要に応じて前項の規定により決定された入所者の居室の変更決定を行うことができる。

3 前2項の居室の決定に際しては、入所者等の心身の状況等を勘案し、適切な居室の決定に留意しなければならない。

(入所者の処遇に関する計画等)

第8条 所長は、入所者の心身の状況、置かれている環境並びに入所者及びその家族の希望等を勘案し、入所者の同意を得て、処遇に関する計画を作成しなければならない。

2 前項の計画については、常に処遇の質の評価を行い、その改善を図らなければならない。

3 職員は、入所者の処遇に当たっては、懇切丁寧を旨とし、入所者又は家族に対し、処遇上必要な事項について、理解しやすいように説明しなければならない。

(介護等の内容)

第9条 施設サービスの内容は、身体上又は精神上著しい障害があるために常時の介護を必要とし、かつ、居宅においてこれを受けることが困難な者に対し、次の各号に掲げる指定介護福祉施設サービス及び旧措置介護福祉施設サービスを提供する。

(1) 入浴、排せつ、着替え、整容その他の日常生活上の世話

(2) 食事の提供

(3) 生活機能の改善又は維持のための機能訓練

(4) 健康保持のための健康管理及び療養上の世話

2 サービスの提供に当たっては、施設サービス計画に基づいて、要介護状態の軽減又は悪化の防止に資するよう計画的に実施する。

(生活指導)

第10条 所長は、入所者の日常生活について日課表を定め、これを励行させるものとする。

(教養及び娯楽)

第11条 所長は、入所者の教養娯楽のため、次に掲げる事項を実施しなければならない。

(1) 新聞、雑誌、ラジオ、テレビ、囲碁、将棋等の設備を備えること。

(2) レクリェーション行事を実施すること。

(3) その他入所者の教養及び娯楽並びに生活意欲の増進に資すること。

(食事の提供)

第12条 食事の提供は、栄養、入所者の身体の状況及び嗜好を考慮し、次に掲げる事項を実施しなければならない。

(1) 嗜好調査は、毎年4回以上実施すること。

(2) 献立表は、1週間分を作成し、これを事前に掲示すること。

(3) 食器類の煮沸消毒は、使用の都度実施し、調理及び配膳については、最も衛生的に行うこと。

(4) 疾病者への給食については、医師の指導を受け適応した給食を実施すること。

(衛生、生活環境等の管理)

第13条 所長は、入所者の健康を保持し、常に清潔な生活環境を維持するため、次に掲げる事項を実施しなければならない。

(1) 健康診断を実施すること。

(2) 入浴又は清拭は、週2回以上実施すること。

(3) 理髪は、月1回以上の実施に配慮すること。ただし、本人の希望により衛生上支障のない場合は、この限りでない。

(4) 寝具の日光消毒は、月1回以上実施すること。

(5) 居室、静養室、食堂等常時使用する場所の消毒は、月1回以上実施すること。

(6) 入所者の被服及び寝具を清潔に保ち、き損した場合は、その都度補修又は取替えを行うこと。

(7) 伝染性疾患及びその疑いのある疾病にかかった者の使用した寝具、食器類及び居室等は、速やかに消毒を行うこと。

(8) 入所者に対し、常に衛生に関する知識の指導に当たるとともに、常時臥床者に対するおむつ交換及び便器の消毒等の汚物処理については、別に定める日課表等に基づいて実施するほか、必要に応じて適当な処置をとること。

2 所長は、前項第1号の健康診断を行った結果、特に必要があると認めたときは、当該入所者を他の入所者と必要な期間接触させないようにすることができる。

(職員の健康診断)

第14条 所長は、職員の健康診断を、その採用の時期及び毎年1回実施しなければならない。ただし、夜間業務に従事する職員は、年2回とする。

2 調理員については、前項の健康診断のほか毎月1回以上別に定める検査を行わなければならない。

3 所長は、前2項の健康診断の結果に基づく職員の健康管理を行わなければならない。

(治療)

第15条 所長は、入所者のうち傷病者については、医務室で週1回以上の日を定めて治療を行うとともに、必要に応じて静養室に措置しなければならない。

2 前項の場合において、所長は必要があると認めるときは、当該入所者に特別の食事を提供し、特に重傷の患者その他特殊な療法を要する患者は、家族等に連絡し、病院に入院させる等適切な措置を採らなければならない。

3 所長は、前項の措置を採るため、あらかじめ1つ以上の協力病院を定めておかなければならない。

(物品の貸与及び給付)

第16条 所長は、入所者に対して日常生活に必要な物品を貸与又は給付することができる。

2 所長は、入所者が個々に必要な日用品については、あらかじめ入所者又はその家族に説明を行い入所者の負担において購入させるものとする。

(利用料その他の費用の額)

第17条 指定介護老人福祉施設サービスを提供した際には、利用者から利用料の一部として、当該指定介護老人福祉施設サービスについて厚生労働大臣が定める基準により算定した額から当該偕楽荘に支払われる施設介護サービス費の額を控除して得られた額の支払いを受けるものとする。

2 利用者から前項に定めるもののほか、厚生労働大臣の定める居住費及び食費又は別に定める負担限度額の支払いを受けるものとする。

3 前項の費用の徴収に際しては、あらかじめ入所者又はその家族に対し、指定介護老人福祉施設サービスの内容及びその費用についての説明を行い同意を得るものとする。

4 その他日常生活に係る費用の徴収が必要な場合は、その都度入所者又は家族に説明を行い同意を得たものに限り徴収するものとする。

(入所者の規律)

第18条 入所者は、この訓令の定めるところに従い規律ある生活を行うとともに、共同生活の秩序の維持に努め、次の各号に掲げる事項を遵守しなければならない。

(1) 定められた日課表に従うこと。

(2) 身上に異動があったときは、直ちに所長に届け出ること。

(3) 外出しようとするときは、外出先、用件及び帰所の時間を、その都度所長に申し出て許可を受けること。

(4) 火気の取扱いには常に注意し、喫煙は定められた場所で定められた時間に行うこと。

(5) 喧嘩、口論その他粗暴にわたる言動をしないこと。

(6) 故意に器物や設備を破損したり、器物を所外に許可なく持ち出ししないこと。

(7) 許可なく飲酒しないこと。

(8) 金銭の貸借をしないこと。

(9) 保健衛生に注意し、医師、看護職員、介護職員等の指導に従うこと。

(10) その他所内の秩序を乱す言動をしないこと。

(外泊)

第19条 入所者は、所長の同意を得たうえで、7泊を限りに偕楽荘外で宿泊することができる。この場合、入所者は、外泊開始日の3日前までに所長に届け出なければならない。

(外来者)

第20条 外来者は、入所者と面会をしようとするときは、その都度氏名、続柄等を所長に届け出なければならない。

(非常災害対策)

第21条 偕楽荘は、非常災害に関する消防法施行規則(昭和36年自治省令第6号)第3条に規定する消防計画及び風水害、地震等の災害に対処する計画に基づき、また、消防法(昭和23年法律第186号)第8条に規定する防火管理者を設置して非常災害対策を行う。

(1) 防火管理者、火元責任者は、消防計画に定めた職員をもって充てる。

(2) 防火管理者は、職員に対して防火教育及び消火、避難、救出訓練を年2回以上実施しなければならない。

(3) 火元責任者は、火災危険防止のため、日中及び夜間において居室及び事務所等の定時点検を行う。

(4) 防火管理者は、常に有効な非常災害用設備の保持を行うため、契約保守業者をして設備の点検を実施するとともに点検の際は、立ち会わなければならない。

(秘密の保持等)

第22条 所長は、入所者及び家族の個人情報の保護のため、地方公務員法(昭和25年法律第261号)第34条の規定に基づく職員の義務及び個人情報の保護に関する法律(平成15年法律第57号)の規定に基づく個人情報の取扱いについて、必要な措置を講じなければならない。

(苦情相談)

第23条 所長は、入所者又はその家族からの苦情相談に対応するため、偕楽荘に常設の苦情相談窓口を開設し、苦情相談員を配置する。

2 苦情相談員は、苦情相談の受付を行い苦情内容の的確な調査を実施して、次条に規定する苦情処理会議に報告しなければならない。

3 苦情相談員は、生活相談員をもって充てる。

(苦情処理)

第24条 所長は、入所者又はその家族からの施設サービスの苦情に迅速かつ適正に対応するため、偕楽荘に苦情処理会議を置く。

2 苦情処理会議の構成員は、所長が職員の中から指名する。

3 所長は、苦情処理の窓口及び手順等について、入所者及び家族に周知するための適切な措置を講じなければならない。

(損害賠償)

第25条 入所者は、故意又は重大な過失により、偕楽荘の建物又は物品を損傷したときは、これによって生じた損害を賠償しなければならない。

(虐待の防止のための措置)

第26条 偕楽荘は、虐待の発生又はその再発を防止するため、次の措置を講じるものとする。

(1) 偕楽荘における虐待の防止のための対策を検討する委員会を定期的に開催するとともに、その結果について職員に周知徹底を図ること。

(2) 偕楽荘における虐待の防止のための指針を整備すること。

(3) 偕楽荘において職員に対し虐待の防止のための研修を年2回以上実施すること。

(4) 前3号に掲げる措置を適切に実施するための担当者を置くこと。

(その他)

第27条 この訓令に定めるもののほか、偕楽荘の運営及び管理について必要な事項は、町長が別に定める。

(施行期日)

1 この訓令は、平成16年10月1日から施行する。

(経過措置)

2 この訓令の施行の日の前日までに、合併前の伊野町立特別養護老人ホーム偕楽荘運営規程(平成14年伊野町訓令第1号)又は吾北村立特別養護老人ホーム吾北荘管理規程(平成5年吾北村訓令第3号)の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの訓令の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成18年4月6日訓令第14号)

この訓令は、平成18年4月6日から施行し、平成17年10月1日から適用する。

(平成20年3月24日訓令第2号)

この訓令は、平成20年4月1日から施行する。

(平成24年3月23日訓令第2号)

この訓令は、平成24年4月1日から施行する。

(平成27年4月1日訓令第12号)

この訓令は、平成27年4月1日から施行する。

(平成27年8月1日訓令第20号)

この訓令は、平成27年8月1日から施行する。

(平成28年9月1日訓令第16号)

この訓令は、平成28年9月1日から施行する。

(平成29年6月2日訓令第7号)

この訓令は、平成29年6月2日から施行する。

(令和5年3月24日訓令第3号)

この訓令は、令和5年4月1日から施行する。

(令和6年3月28日訓令第8号)

この訓令は、令和6年4月1日から施行する。

いの町特別養護老人ホーム運営規程

平成16年10月1日 訓令第37号

(令和6年4月1日施行)

体系情報
第9編
沿革情報
平成16年10月1日 訓令第37号
平成18年4月6日 訓令第14号
平成20年3月24日 訓令第2号
平成24年3月23日 訓令第2号
平成27年4月1日 訓令第12号
平成27年8月1日 訓令第20号
平成28年9月1日 訓令第16号
平成29年6月2日 訓令第7号
令和5年3月24日 訓令第3号
令和6年3月28日 訓令第8号