○いの町住民基本台帳の閲覧並びに住民票写し等の交付に関する取扱要綱

平成18年11月1日

告示第92号

(趣旨)

第1条 この告示は、住民基本台帳法(昭和42年法律第81号。以下「法」という。)の規定に基づく住民基本台帳の一部の写しの閲覧(以下「住民基本台帳の閲覧」という。)並びに住民票の写し、戸籍の附票の写し及び住民票記載事項証明書の交付(以下「住民票写し等の交付」という。)について、その基本的な取扱方針を定め、もって住民基本台帳の閲覧又は住民票写し等の交付の結果他人の名誉き損、差別的事象等不当な目的に利用され基本的人権の侵害につながることを事前に防止することを目的とする。

2 住民基本台帳の閲覧又は住民票写し等の交付の事務については、日本国憲法の精神にのっとり、基本的人権の尊厳と擁護の理念に基づいて執行されるべきものであり、併せて当該理念について住民と行政が一体となって実現に努めなければならない。

(責務)

第2条 町長は、住民基本台帳の閲覧の請求若しくは申出並びに住民票写し等の交付の請求があった場合には、請求若しくは申出理由を十分に審査し、法の規定に基づかない場合、他人の名誉き損又は差別的事象につながるおそれがあると認める場合、若しくは執務に支障がある場合等、正当な理由があるときは、その請求若しくは申出を拒むものとする。

2 町長は、常に住民の人権擁護意識の高揚に務めるとともに住民基本台帳の閲覧並びに住民票写し等の交付の制度の趣旨を逸脱した利用がなされないように努めるものとする。

(住民の協力)

第3条 何人も、侵すことができない永久の権利としての基本的人権の理念を深く認識し、良識をもっていの町の住民基本台帳の事務の取扱いに協力しなければならない。

(適正利用の確保)

第4条 町長は、住民基本台帳の閲覧の請求若しくは申出並びに住民票写し等の交付の請求があった場合には、請求若しくは申出者に対して、当該制度の趣旨について説明し、住民基本台帳の閲覧並びに住民票写し等の交付の結果について適正な利用の確保を図るものとする。

(住民基本台帳の閲覧の請求)

第5条 町長は、法第11条第1項に定めるところにより国又は地方公共団体の機関が住民基本台帳の閲覧の請求をする場合は、次の各号に掲げる事項を明らかにした請求書を求めるとともに、閲覧する職員に対し、身分を示す証明書の提示を求め、本人確認を行わなければならない。

(1) 請求をする国又は地方公共団体の機関の名称

(2) 請求事由、ただし当該請求が犯罪捜査に関するものその他特別の事情により請求事由を明らかにすることが事務の性質上困難であるものにあっては、法令で定める事務の遂行のために必要である旨及びその根拠となる法令の名称並びにその理由

(3) 閲覧する者の職名及び氏名

(4) 請求に係る住民の範囲

(5) 事務の責任者の職名及び氏名

(住民基本台帳の閲覧の申出及び手続)

第6条 法第11条の2第1項に定めるところにより個人又は法人が住民基本台帳の閲覧の申出をする場合は、次の各号に掲げる事項を明らかにして申出なければならない。

(1) 申出者の氏名及び住所(法人の場合:その名称、代表者氏名、主たる事務所の所在地)

(2) 閲覧事項の利用目的

(3) 閲覧する者の氏名及び住所

(4) 閲覧事項の管理方法

(5) 法人の場合は、当該法人の役職員又は構成員のうち閲覧事項を取り扱う者の範囲

(6) 法第11条の2第1項第1号に係る申出の場合、調査研究の成果の取扱い

(7) 申出に係る住民の範囲

(8) 活動の責任者の氏名及び住所

(9) 調査研究の実施体制

(10) 委託を受けて閲覧する場合は、委託者の氏名又は名称及び住所

(11) 個人の場合にあって、申出者・閲覧者以外に閲覧事項を取り扱わせることが必要な場合はその旨及び閲覧事項を取り扱う者として申出者が指定する者の氏名・住所

2 町長は、前項により申出があった場合、申出事項を明らかにするため、申出書と併せて適当と認める書類の提出を求めることができることとし、閲覧者に対して、本人確認のため文書により照会するものとする。

3 閲覧者は、前項の照会に対し、回答書に署名・捺印のうえ、定められた有効期限内までに回答書を持参のうえ閲覧するものとする。

4 町長は、前項の閲覧者に対し、住民基本台帳カード又は旅券、運転免許証その他官公署発行の免許証、許可証若しくは資格証明書(本人の写真が貼付されたものに限る。)の提示を求め本人確認を行わなければならない。

(住民基本台帳の閲覧)

第7条 町長は、住民基本台帳の閲覧の請求若しくは申出があった場合には、住民基本台帳に記録されている事項のうち、氏名、出生の年月日、男女の別、住所(以下「特定記載事項」という。)に限定して作成した住民基本台帳の写しを閲覧に供するものとする。

2 前項に規定する特定記載事項に限定した住民基本台帳の写しを作成することができない場合には、同項の規定にかかわらず、原則として特定記載事項に限定した記載欄を設けた所定の閲覧用紙を利用して閲覧させるものとする。

3 第14条第1項に規定する支援措置対象者に係る事項については、第1項又は前項により作成した住民基本台帳の写しから消除するものとし、当該住民基本台帳の写しに支援措置対象者は消除されている旨を記載するものとする。

4 町長は、第1項又は第2項により作成した住民基本台帳の写しの内容について変更が生じたときは、速やかに改製又は修正を行うものとする。

(住民基本台帳の閲覧状況の公表)

第8条 町長は、毎年4月に法第11条第1項の規定による請求に係る住民基本台帳の閲覧(犯罪捜査等のための請求に係るもの及び同庁機関に係るものを除く。)の状況並びに同第11条の2第1項の規定による申出に係る住民基本台帳の閲覧(同項第3号に掲げる活動に係るものを除く。)の状況について次に掲げる事項を公表するものとする。

(1) 閲覧の請求をした国又は地方公共団体の機関の名称

(2) 閲覧の申出者の氏名(法人の場合:その名称、代表者氏名)

(3) 請求事由の概要

(4) 利用目的の概要

(5) 閲覧年月日

(6) 閲覧に係る住民の範囲

(住民票写し等の交付の請求)

第9条 法第12条第1項及び第2項若しくは第20条第1項の規定により住民票写し等の交付の請求をしようとする者は、所定の請求書に請求の理由を記載し、町長に提出しなければならない。ただし、別表第1の左欄に掲げる場合は、この限りでない。

2 前項ただし書の規定による請求理由の記載を要しない場合の審査の方法は、別表第1の左欄に掲げる者の区分に応じ、同表の右欄に掲げる方法によるものとする。ただし、町長が必要と認めた場合は、この限りでない。

(住民基本台帳の閲覧並びに住民票写し等の交付請求の拒否)

第10条 町長は、住民基本台帳の閲覧の請求若しくは申出並びに住民票写し等の交付の請求があった場合で、次の各号に該当するときには、当該請求を拒否するものとする。

(1) 他人の名誉き損、差別的事象等につながるおそれがあると認めるとき。

(2) 住民基本台帳事務に関連して執務に支障があるとき。

(3) 天災等により住民基本台帳又は戸籍の附票が亡失又はき損したとき。

(4) 請求者が所定の手数料を納付しないとき。

(5) 多数の者が一時に請求若しくは申出し競合したとき。

(6) 前各号に掲げるもののほか、住民基本台帳の閲覧並びに住民票写し等の交付の制度の趣旨を逸脱して、その結果が不当に利用されるおそれがあると認めるとき。

(住民票写しの交付)

第11条 町長は、法第12条第4項の規定に基づき、住民票の写しの交付の請求があった場合には、特別の請求がない限り、同法第7条第4号、第5号、第8号の2及び第9号から第14号までに掲げる事項の記載を省略した写しを交付するものとする。

2 法第7条第13号に規定する住民票コードの記載された住民票の写しの交付の請求ができるのは、本人又は本人と同一世帯に属する者とし、当該住民票の写しの交付に当たって町長は住民基本台帳カード又は旅券、運転免許証その他官公署発行の免許証、許可証若しくは資格証明書(本人の写真が貼付されたものに限る。)の提示を求め、請求者の確認をするものとする。

3 前項の規定による請求者の確認ができない場合又は請求者の委任により請求があった場合は、当該請求者宛に郵便により当該住民票の写しを交付するものとする。

(電話による照会)

第12条 町長は、電話による住民基本台帳の記録事項に関する照会には応じないものとする。ただし、他の官公署の職員の公務の照会にあっては、この限りでない。

(除票の取扱い)

第13条 消除された住民票及び戸籍の附票の写しの交付の取扱いについては、それぞれ住民票及び戸籍の附票の写しの取扱いに準じるものとする。

(ストーカー行為等の被害者等に係る個人情報の保護)

第14条 町長は、次に掲げる者から、当該本人に係る住民基本台帳の閲覧の請求若しくは申出並びに住民票写し等の交付の請求を拒む申出(以下「住民基本台帳事務における支援措置申出」という。)があった場合は、当該申出をした者(以下「申出者」という。)及び申出者と同一の住所を有する者に係る住民基本台帳の閲覧の請求若しくは申出並びに住民票写し等の交付の請求については、これを拒むものとする。ただし、申出者及び申出者と同一の住所を有する者からの当該本人に係る住民票写し等の交付の請求については、本人確認を厳格に行ったうえで応じるものとし、代理人若しくは使者又は郵送による請求は認めないものとする。

(1) ストーカー行為等の規制等に関する法律(平成12年法律第81号)第7条第1項に規定するストーカー行為等の被害者であって、更に反復して同法第2条第1項のつきまとい等をされるおそれがあるもの

(2) 配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律(平成13年法律第31号)第1条第2項に規定する被害者であって、更なる暴力によりその生命又は身体に危害を受けるおそれがあるもの

(3) 児童虐待防止法第2条に規定する児童虐待を受けた児童である被害者であり、かつ、再び児童虐待を受けるおそれのあるもの又は監護等を受けることに支障が生じるおそれがあるもの

(4) その他(1)から(3)までに掲げるものに準ずるもの

2 前項の申出は、やむを得ない理由により申出者本人が申出ることができない場合には、代理人により行うことができる。

3 町長は、申出者又はその代理人により第1項の申出があった場合は、申出者又は代理人の本人確認を行うものとする。

(住民基本台帳事務における支援措置申出手続)

第15条 前条第1項に規定する申出をしようとする者は、所定の住民基本台帳事務における支援措置申出書により申出なければならない。

2 町長は、前項に規定する申出があったときは、警察、配偶者暴力相談支援センター、児童相談所等の意見を聴取し、又は裁判所の発行する保護命令決定書の写し若しくはストーカー規制法に基づく警告等実施書面等の提示を求め申出の内容が適当と認めた場合は、当該申出者に対し、支援措置決定通知書により通知するとともに、当該申出者が他の市区町村の支援を併せて求める場合は当該市区町村の長に対してもその旨通知するものとする。なお、第17条から第19条までの決定についても同様とする。

(支援措置の期間)

第16条 支援措置の期間は、申出者に前条第2項による通知をした日から起算して1年とする。

(支援内容の変更)

第17条 支援内容に変更が生じた場合は、所定の住民基本台帳事務における支援措置変更申出書により申出なければならない。

2 変更による支援措置の決定については、住民基本台帳事務における支援措置変更決定通知書をもって行う。

(支援措置期間の延長)

第18条 支援措置の期間終了の1ヶ月前から、住民基本台帳事務における支援措置継続申出書により支援措置の延長の申出を行うことができる。

2 支援措置の延長の決定については、住民基本台帳事務における支援措置継続決定通知書をもって行う。

(支援措置の終了)

第19条 次のいずれかに該当する場合は、支援措置を終了する。

(1) 支援措置を受けている者から、住民基本台帳事務における支援措置中止届により支援措置中止の届けを受けたとき。

(2) 支援措置期間を経過し、延長がなされなかったとき。

(3) その他町長が支援措置の必要性がないと認めたとき。

2 前項による支援措置終了の決定は、住民基本台帳事務における支援措置終了通知書をもって行う。

(代理人の確認方法)

第20条 第14条第2項に規定する申出者の代理人であることの確認は、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に定めるところにより行うものとする。

(1) 法定代理人については、戸籍謄本その他申出者の法定代理人であることの資格を証明する書類の提示

(2) 任意代理人については、申出者から委任を受けた事実を証明する書類の提示

(3) 第13条第2項3号の被害者については、児童相談所長、児童福祉施設の長、里親又はファミリーホーム事業を行う者(これらの職員を含む。)が、当該被害者の監護等をしている事実を確認する書類の提示

(本人確認の方法)

第21条 第14条第1項並びに第3項に規定する申出者及び申出者と同一の住所を有する者並びに代理人の本人確認は、住民基本台帳カード又は旅券、運転免許証その他官公署発行の免許証、許可証若しくは資格証明書(本人の写真が貼付されたものに限る。)の提示を求め本人確認を行うものとする。

(その他)

第22条 この告示の実施に関し必要な事項は、町長が別に定める。

(施行期日)

1 この告示は、平成18年11月1日から施行する。

(いの町住民基本台帳の閲覧等に関する要綱の廃止)

2 いの町住民基本台帳の閲覧等に関する要綱(平成16年いの町告示第3号。以下「旧要綱」という。)は廃止する。

(廃止に伴う経過措置)

3 この告示の適用の日の前日までに、旧要綱の規定によりなされた処分、手続その他の行為は、それぞれこの告示の相当規定によりなされたものとみなす。

(平成25年3月25日告示第18号)

この告示は、平成25年4月1日から施行する。

(平成25年12月25日告示第129号)

この告示は、平成26年1月3日から施行する。

(平成27年4月1日告示第31号)

この告示は、平成27年4月1日から施行する。

別表第1(第9条関係)

請求の理由が不用の場合

審査の方法

(1) 住民票若しくは戸籍の附票に記載されている者若しくは直系血族に該当する者

原則として住民基本台帳の閲覧の請求書に被請求者との続柄を記載させること。

(2) 国若しくは地方公共団体の職員又は別表第2に掲げる法人の役員若しくは職員が職務上請求する場合

(3) 弁護士、司法書士、土地家屋調査士、税理士、社会保険労務士、弁理士、海事代理士又は行政書士が職務上請求する場合

戸籍法施行規則(昭和22年司法省令第94号)第11条の規定の運用の例による。

(4) (1)に掲げる者の委託を受けた者が、委任の旨を証する書面を添付して請求する場合

委任状又は同意書

別表第2

土地改良区 土地改良区連合 土地改良事業団体連合会 土地区画整理組合 地方住宅供給公社 独立行政法人中小企業基盤整備機構 独立行政法人空港周辺整備機構 市街地再開発組合 地方道路公社 日本下水道事業団 土地開発公社 住宅街区整備組合 独立行政法人緑資源公団 独立行政法人雇用・能力開発機構 独立行政法人鉄道建設・運輸施設整備支援機構 独立行政法人水資源機構 独立行政法人都市再生機構 独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構

いの町住民基本台帳の閲覧並びに住民票写し等の交付に関する取扱要綱

平成18年11月1日 告示第92号

(平成27年4月1日施行)

体系情報
第4編 行政通則
沿革情報
平成18年11月1日 告示第92号
平成25年3月25日 告示第18号
平成25年12月25日 告示第129号
平成27年4月1日 告示第31号